デジタルオーディオ入門

デジタルオーディオの基本から話題のハイレゾ音源まで!

CDの容量

音楽CDは1980年、ソニーとフィリップスによって規格化され当初640MBのディスク容量でスタートし、現在では700MBのデータが記録できるようになっています。




ちなみにCDの最大収容時間は当初74分とされていて、これはかの有名な指揮者であるヘルベルト・フォン・カラヤンが「74分間の音楽を収録できるように」という要望から生まれたのだそうです。


さて音楽CDなのですが、規格化されるまでには色々な試行錯誤がありました。
そもそも収録する楽曲の音質と収録することのできる時間は相関関係があり、音質を良くすればするほど、データ容量を必要としますし、データ容量が大きくなれば、記録できるCDの容量を圧迫することになり、収録時間が削られていきます。


そんな中で生まれたのが「CD-DA」という規格で、どんな音質で最大何分収録できるのかが決められました。


音楽CDの仕様

  • リニアPCM
  • サンプリング周波数:44.1kHz
  • 量子化ビット数:16bit
  • 2チャンネル:ステレオ
  • 最大収録時間:約80分
  • ディスク最大容量:約700MB

まず音質として、リニアPCM方式のサンプリング周波数44.1kHz、16bitとして決めらました。
このリニアPCMというのは、アナログデータをデジタルデータに変換する「A/D変換」の方式の1つで、変換されたデジタルデータは非圧縮となっていて、時間に対してのデータ量もほぼ決まっています。


データを非圧縮にする場合、品質が安定するというメリットがありますが、データ量が大きいということがデメリットとなります。


ちなみに、DVDやブルーレイなどでは圧縮データとしてMPEGmが採用されています。

ハイレゾ・オーディオ

ハイレゾ。
最近では、スマホやTVなどでハイレゾ対応というような商品も出始めています。


このハイレゾというのは、「ハイ・レゾリューション/High Resolution」の略となっていて、つまりは高解像度のことで、一般社団法人電子情報技術産業協会では、ハイレゾオーディオのことを「CSスペックを超えるデジタルオーディオ」と位置づけていて、従来のCD音質であるサンプリング周波数44.1kHz、量子化ビット数16bitを超える分解能、または同等以上の性能を持っているものに対して「ハイレゾオーディオ」と表記しています。


さて、ハイレゾオーディオなのですが、対応機器が増えてきたのはいいのですが、一体、どこで購入できるのでしょうね?


まずハイレゾ音源自体、CDのクオリティを超える音質を持っている音楽データですので、その音源はCDの約3倍~6.5倍の情報量を持っています。


ですので、そこら辺でCDで購入できるというものではなく、、主にインターネットの専用サイトからダウンロードすることになります。


とはいえ、気をつけなければならないのは、これまでのCDに入っている曲、つまり44.1kHz/16bitの場合、だいたい5分で50MBほどのサイズになります。


そして一般的なハイレゾオーディオの場合、96kHz/24bitなら5分で150MB、192kHz/24bitなら5分で325MBほどにもなりますから、ハードディスクの容量にも気をつけておかなければなりません。


ハイレゾ音源の入手サイト







デジタルオーディオとは?

まず最初にデジタルオーディオとは、その名と通り、デジタル化した音楽と、それを楽しむための機器などのことを指していて、いまでこそ、デジタルオーディオとして分類されていますが、今後時代が進んでいけば「オーディオ」と言えば、デジタルオーディオのことを指し、現在のアナログオーディオのことを「アナログオーディオ」として語られることになるのではないでしょうか。



さて、そんなデジタルオーディオなのですが、その始まりは音楽CDの登場からとなっていて、遡ること1982年10月1日、世界初となるSONYと日立・DENONのCDプレーヤーの発売にあわせ、CBS・ソニーとEPICソニーから50タイトル、日本コロムビアから10タイトルのCDソフトが発売されました。
(ちなみに世界初のCDと言われているのは、ビリー・ジョエルの「ニューヨーク52番街(35DP-1)」。)


それまでは、アナログオーディオの時代で、レコードやカセットテープなどが主流となっていて、CDが登場したときには驚いたものです。


なにせCD自体もコンパクトですし、それを再生するものもアナログレコードプレーヤーと比べるとずっと小さかったですし、なにより、CDのあのキラキラした円盤に興味を覚えたものです。


まぁ、いまとなってはレコードをかけたことのない人、見たことのない人のほうが増えているのかもしれませんね。