デジタルオーディオ入門

デジタルオーディオの基本から話題のハイレゾ音源まで!

新発想の耳掛けスタイル「CMF Clip Pro」

NothingのサブブランドCMFから、耳を挟み込んで固定するクリップ型のワイヤレスイヤホン「CMF Clip Pro」が登場。


CMF Clip Pro

日本では税込12,800円で、8月31日に発売予定となっていて、ライトグレー/ダークグレー/コーラルの3色展開、10.8mmドライバーとウルトラベーステクノロジーによるオープンイヤーながらの低音表現、最大32.5時間のバッテリー駆動、LDAC対応のハイレゾ相当再生、IP54相当の防塵・防滴性能などを備えています。


従来のイヤホン形状が合わなかったユーザーにとって、新しい選択肢になりうるモデルとなりそう。

耳を3点で支えるクリップ構造と装着感の特徴

CMF Clip Proは、耳のふちを挟み込んで固定するクリップ型のオープンイヤーイヤホンで、最大の特徴は、人間工学に基づいたトライアングル構造の3点式クリップ。


耳の3カ所に力を分散する設計になっていることで、特定の一点に圧力が集中しにくく、長時間の装着でも負担となりにくそう。


クリップ部分の素材にはTPUが採用され、適度な弾力としなやかさを持っていて、硬すぎると耳が痛くなりやすいですし、柔らかすぎるとホールド感が不足しがちなクリップ型イヤホンにおいて、この素材選びが装着感を左右する要素となっています。


芯材には0.5mmのチタンワイヤーが使われ、細いC字型のブリッジとしてしなやかにしなり、さまざまな耳の形状へのフィットが高められています。


耳に触れる「リスニングボール」と呼ばれる部分はコンパクトに設計され、耳の形に沿うよう最適化されているようで、接触面積を抑えつつ、音を耳道方向へ効率よく届ける形状で、片側約5.9gという軽さも相まって、「着けていることを忘れる」ことを目指した設計思想がとなっています。


従来のカナル型やインナーイヤー型が合わなかったユーザーにとって、自分の耳にフィットするかどうかが、実機確認のポイントになりそう。

:オープンイヤーながら低音も意識した音質設計

耳をふさがないオープンイヤータイプのイヤホンとなっているため、こもり感が少なく、周囲の音も自然に聞こえるので、屋外でのランニングや通勤・通学時、在宅ワーク中の使用など、周囲の状況を把握しながら音楽やポッドキャストを楽しみたい場面に向いていそう。


とはいえ、その一方で、オープンイヤータイプは低音が不足しがちという課題を抱えており、不安な人もいるかと思いますが、CMF Clip Proは、この弱点を補うために10.8mmの大口径デュアルマグネットドライバーを搭載し、さらにウルトラベーステクノロジーを組み合わせることで、深みのある低音とクリアな高音の両立を目指していて、Nothingの専用アプリ「Nothing X」からは低音を3段階で調整できるようになっています。


対応コーデックはSBC、AACに加えてLDACにも対応、ハイレゾオーディオの再生にも対応する。


対応スマートフォンやプレーヤーと組み合わせれば、オープンイヤーでありながら、情報量の多いワイヤレス再生環境を構築でき、動画視聴やゲームプレイ時の遅延を抑える低レイテンシーモードも用意されているため、音楽用途だけでなく幅広いエンタメ利用を想定した仕様といえますね

通話性能とプライバシー機能

ワイヤレスイヤホンは音楽再生だけでなく、通話やオンライン会議で使われる機会も多く、CMF Clip Proは、左右それぞれに2基ずつ、合計4つのHDマイクを搭載し、さらに骨の振動を検知するボイスピックアップユニット(VPU)を組み合わせた「クリアボイステクノロジー」が採用されています。


マイクはユーザーの声と周囲のノイズ、風切り音などをそれぞれ検知し、VPUが顎や耳道の微細な振動を電気信号に変換することで、環境ノイズの多い場所でもユーザーの声をクリアに拾ってくれるようで、人通りの多い街中、カフェ、オフィス、風のある屋外など、雑音が入りやすいシーンでの通話品質向上を意識した設計になっています。


また、オープンイヤータイプでは音漏れも気になるところで、CMF Clip Proは、プライバシーを重視した「プライベートリスニングモード」を備え、周囲に漏れる音を低減する機能を持っているようで、Nothing Xアプリから、通話時のみ自動で有効にするのか、常時有効にするのか、あるいは無効にするのかを選べるため、自分の利用スタイルに合わせることが可能となっています。


充電ケースには、CMFらしさを感じさせる物理式の「スマートダイヤル」が搭載され、手袋をしているときや指先が汗で濡れているときでも操作しやすく、ダイヤルを回すたびにカチッとした手応えが得られるようです。


音量調整、再生・一時停止、着信応答、ペアリング操作などをスマートフォンに触れずにケース側で行えるため、移動中や作業中に本体を取り出したくない場面でも扱いやすそう。


本体側にも左右それぞれに物理ボタンが用意され、操作のしやすさを重視した構成となっていて、カラーバリエーションはライトグレー、ダークグレー、コーラルの3色で、シンプルさの中にアクセントのあるCMFらしいデザインに仕上げられています。


バッテリー面では、イヤホン単体で最大10時間、ケースと組み合わせると最大32.5時間の音楽再生が可能となっていて、イヤホンのバッテリー容量は60mAh、ケースは475mAhで、10分間の急速充電で最大4時間再生できる点も使い勝手に直結。


防塵・防滴性能はイヤホン本体がIP54相当、ケースがIPX2相当で、汗や軽い雨を想定した日常利用に対応しています


日本での発売日は8月31日で、価格は税込12,800円。


カラーはライトグレー、ダークグレー、コーラルの3色展開で、Nothing公式サイトやAmazonなどではすでに予約受付が始まっていて、Nothing公式サイトでは8月下旬以降に順次出荷、Amazonでは8月31日以降の配送予定となっています。


購入を検討する際には、まず耳の形と装着感が合うかどうかが重要なポイントとなり、クリップ型は耳のふちを挟み込む構造のため、フィット感の好みや長時間利用時の負担は個人差が出やすいので、実店舗で試着できる場合は、装着したまま少し動いてみてズレにくさや圧迫感を確認してみたいですね。

ゲーム音楽で世界を拡げる人たち

あの名曲は、どのようにして生まれたのか?

ゲームの世界に浸らせてくれる「音楽」の創造の秘密に迫るインタビュー集。

ゲーム音楽で世界を拡げる人たち

  • 著者:飴尾拓朗
  • 発売:2025年12月
  • 仕様:四六判 並製 総320頁
  • 定価:3,190円(10%税込)
  • ISBN:978-4-7661-4074-3


ピコピコサウンドが響いた時代から現代まで、ゲームミュージックの歴史を彩ってきた作曲家22人に深く訊き倒したファン必携の一冊。


限られた音域でどうやってあの感動的な曲を作ったのか?ゲームの音楽とは単なるBGMとはどう違うのか?どのような経緯でこの世界に飛び込んだのか?


音数も性能も厳しかった時代に創り上げた疑問への答えとともに、作曲家たちの想いと、ゲーム音楽というジャンルへの奥の深さを明かします。


さらに、当時の楽曲リストや作曲メモ、開発に使われた音源ボードの写真など貴重な資料も満載。

名曲の制作過程を知ることができる、ゲーム音楽ファン、クリエイター志望者にとってのバイブルとなる内容となっています。

ハイレゾとロスレスの違い

「ハイレゾとロスレス」。


オーディオ好きだけでなく、誰でも一度は聞いたことがある言葉だと思うのですが、いったいどのような違いがあるのでしょうか?

リスニングルーム



どちらも「高音質」とはなるのですが、その意味と目的は違い、ロスレスは「元の音を正確に保存すること」を目指すファイル形式の特性で、ハイレゾは「CDを超える情報量(サンプリング周波数や量子化ビット深度)を持つ音源」を指しています。


ロスレス(Lossless)は、可逆圧縮のことで、FLACやALAC、WAV(非圧縮)などが代表的なフォマットで、可逆というのは、圧縮しても展開すれば元の音波形が完全に復元できることを意味していて、録音されたデジタル音源そのままの情報を失わずに保存・再生できるため、編集やアーカイブ、マスタリング用途に適しています。


音質面では、同じビット深度・サンプリング周波数であれば、ロスレスと非圧縮(WAV等)は同等となり、重要なのは「情報が失われていない」こと。


一方ハイレゾ(ハイレゾリューション・オーディオ)は、具体的なフォーマット名ではなく規格的な概念であり、一般にCD(16bit/44.1kHz)を上回る、24bit/96kHzや24bit/192kHzなどの高ビット深度・高サンプリング周波数の音源を指し、理論上、サンプリング周波数が高いほど、より高い周波数成分まで記録することができ、ビット深度が大きいほどダイナミックレンジや微小な音の表現が可能になります。


これにより、録音の余韻や微細な空気感、音の立ち上がりなどがより自然に感じられることがあります。


それでは「ハイレゾ = ロスレス」かというと必ずしもそうではなく、ハイレゾ音源はロスレス形式で配布されることが多い(例:24bit/96kHzのFLAC)のですが、ハイレゾでも非可逆圧縮(劣化あり)の形式で配られる場合もあり、逆にCD相当の情報量でもロスレスであれば「ロスレス音源」となります。


要は「解像度(ハイレゾかどうか)」と「圧縮の可逆性(ロスレスかどうか)」は別の軸となり、実際の音の違いを体感できるかは再生環境と耳次第で、高ビット高サンプリングを活かすには、良いDAC、アンプ、ヘッドホン/スピーカー、静かな環境が必要となります。


また多くの音楽はマスタリングで処理されており、ハイレゾ化されても差が出にくい場合があり、その一方で、クラシックやジャズのようにダイナミックレンジや空間情報が重要なジャンルではメリットを感じやすくなります。


購入や保存の際、音源そのもののクオリティ(マスターの質)、フォーマット(FLAC/ALAC等のロスレスか)、そして自分の再生環境を考えるのが重要で、手軽さを選ぶならストリーミングのロスレスサービス、最高の音を追求するなら高解像度のロスレスファイルを入手するのがいいでしょう。


どちらも「良い音」を目指す道具ですが、目的と環境で選ぶのが正解。